キスしたくなるほど椿が好きだから
都立大島高校の生徒が考える島の活性化
「大島町の花・木」に指定されている椿は古くから島の暮らしに欠かせないものです。そんな地域に根づいた椿は島の教育にも活かされています。
都立大島高校には約380種類、1,000本以上の園芸品種、原種が管理された椿園があり、2016年2月に教育機関として世界ではじめて「国際優秀つばき園」に認定されました。
そんな椿園を有する大島高校農林科の生徒の皆さんは椿をメインテーマとした『#ちゅばき』という名のプロジェクトを立ち上げました。
このプロジェクトは、自らの地域の課題を考え、解決法を模索し、さまざまな関係者と連携して行動する地域のリーダー(若武者)を育成することを目的とした「アサヒ若武者育成塾」から生まれました。
プロジェクトの背景には「椿にまつわるさまざまな活動を通じて伊豆大島を元気にしたい。」という願いが込められています。
そして、その可愛らしいネーミングの由来は「キスしたくなるほど椿が好きだから」と聞いて、なんだかほっこり。
そんなプロジェクトの一環で、観光客や島民向けに椿園を案内する鑑賞会を企画することも。椿愛に満ちた彼らに実際に校内の椿園を案内してもらうと、たちまち見えてくる世界が広がります。
例えば、椿には数え切れないほどの種類があって、それぞれに固有の名前がつけられています。その名前の由来や花の特徴などを聞きながら花を観賞していると、いろいろと想像が膨らみ、まるで旅しているときの充実感にも似た気分にさせてくれます。様々な背景から生まれてきた椿の花々を前についつい感情移入しながら観賞している自分に気づくのです。
「椿って面白い!」
奥深い魅力に溢れる椿は、これからも島で広い世代に愛されていくことでしょう。大島高校農林科の生徒の皆さんの今後の活動にも注目です。
地元企業とのコラボも!
さまざまな角度から伊豆大島のツバキの魅力を発信している大島高校農林科では地域の事業者と連携した椿油の商品開発にも取り組んでいます。
他にも、椿の様々な用途や可能性について日々研究を続けており、島の活性化を考えるプロジェクトである“#ちゅばき”は着実にその幅を広げているようです。
Data
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※フリーペーパー「12class」第25号掲載記事より