アートアイランズ TOKYO 2016

Category Event

Introduction

今回で6回目となるアートアイランズTOKYO 2016 国際現代美術展はメイン会場となる旧波浮小学校を中心に伊豆大島と新島の各所に作品が展示されました。

様々なアーティストが伊豆大島という東京の離島に集い、アーティスト達の手によりその独自の視点や感性によって生み出される作品達。私たちにどのような世界を見せてくれたのでしょう。

アートイベントは今やさまざまな地域で開催されています。おそらくそれは、地域には独自の風土や歴史、文化が育まれており、その地ならではの雰囲気や気配のようなものを持っています。そんな“雰囲気”や“気配”をアーティスト達は感じとり、独自の感性をもって、その場の偶然性や必然性をかけ合わせることによって化学変化を起こす。結果、作品は力を持ち、その場の力となる。それが、アートが美術館やギャラリーを飛び出し、各地のさまざまな場所で開催されるに至った理由なのではないでしょうか?

旅のはじまり

そもそも、伊豆大島で現代美術展を開催するのは相当な苦労があったものと思います。遡ること2011年、ちょうど第1回目の開催の準備に追われていた現代美術家の坂口さんを伊豆大島ナビの取材で訪ねる機会がありました。

「実は10年以上も前から考えていて、なんとなく夢見ていたというか、想像していました。2008年から伊豆大島で暮らすようになったのですが、それより以前から美術の分野で長くお付き合いをしていた現代美術家の高田芳樹さんが伊豆大島出身ということをつい最近に知り、彼と計画を進めていくうちに想像していたことが一気に現実化してきました。」

そんな第1回目から5年の月日が流れ、今回で6回目の開催。私は毎年足を運び、作品を観てきました。毎年何らかの刺激や問いかけを得るとても良い機会となっています。

旅はつづく

今回で6回目となるアートイベント。毎年、世界中から参加アーティストのキュレーションや、会場の借用手配等、運営側の手間や苦労は並大抵のことではないでしょう。ここまで続けてこられたことにまずは敬意を表したい。そして、今後も伊豆大島の圧倒的な自然を背景にさまざまな感性を持ったアーティストが出入りすることで、島に暮らすことの豊かさ、島に訪れることの豊かさ、そんな豊かさをアートというキーワードで結びつけることで、より強固な体験となって訪れる人の糧となり、次への活力につながる。そんな展示を今後も楽しみにしながら、今回の旅を振り返っています。

Data

『アートアイランズTOKYO 2016』
第6回 国際現代美術展 伊豆大島+新島
開催期間:9月3日(土)~9月18日(日)
公式WEBサイト:http://www.art-islands-tokyo.com/

Tsutomu Chiba writer
Tsutomu Chiba
 

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